【漫画】漫画読みますか?一番好きな漫画を教えて下さい。

非常に広く浅くという感じです。基本的に以下敬称略で失礼します。長いよ。
そもそもは小中学生の頃市の図書館がわりと一般の漫画を多く置いているところだったのでそこが始まりで、中でも花とゆめが多かったです。安孫子美和「みかん絵日記」、川原泉桑田乃梨子那州雪絵ここはグリーン・ウッド」、日渡早紀ぼくの地球を守って」、魔夜峰央パタリロ」、山田南平和田慎二森生まさみとかその辺りの、少し上の世代がリアルタイムで見てきたようなものを、巻数も特に気にせずにランダムにあったら繰り返し借りてという感じでした。しかし少し目に見えて絵柄に時代を感じたためか、美内すずえガラスの仮面」は高校生のとき友達に薦められてから(ちょうど雑誌増刊も出てた頃だった)、和田慎二でも「スケバン刑事」はちゃんと読んだのはここ数年です。でも大判コミックスのところに「いきなり最終回!」っていう名前の通りいろんな漫画の最終回だけを集めたアンソロジーがあったので、スケバン刑事の最終回だけは目にしてはいたらしい。大判コミックスだと、ますむらひろし須藤真澄手塚治虫が主。今書き連ねて、ほんとにこの辺り自分の幼少期に関わってるなぁと改めて思う並びだな…。最近アタゴオルの連載読んだら、ギルバルスの超絶的なかっこよさは何十年経っても現役でおののいた…

一瞬なかよしを経てから週刊雑誌を読むようになったのは、01年高校生当時見ていたスクライドの漫画版がチャンピオンに連載していたことが大きい。監督谷口悟朗と脚本黒田洋介が「アニメと同じことをやっても意味がない」って考えの人だったので漫画版はそりゃあまぁ別物で、毎週毎週地方で週刊誌の発売が遅い中金曜日の朝にチャンピオンを読んでいました。あとは02年03年辺りでゲットバッカーズとSAMURAI DEEPER KYOとマガジン連載漫画がアニメになっていたのがたぶんきっかけ。その前中学生のときにラブひなを見てたのもあるのもあるかなぁ。今でもわりとマガジンが中心です。05年くらいか、マガジンを読んでいて「何この九州方言多用素敵漫画…?!(゜д゜`*)」と思わずページめくり直して出会ったのがトッキューです。ちょうど第七・九・十一管区合同競技会の前哨戦(中華料理)のところだったわけですね…。そこから久保ミツロウプラネテスを読んでいたので(これはこれでスクライドからの谷口悟朗アニメってことで見始めたんですが)ヴィンランド・サガも最初のマガジン連載時から読んで、アフタヌーンに移籍する流れを目撃した…。
アフタヌーンはそれとおお振りから。最初私「おおきく振りかぶって」ってどこかのサークル名なんだと思ってたら漫画の名前だと知って、ちょうど池尻の図書館で1巻を見てすごく面白くて雑誌も追うようになりました。
そんな感じでジャンプとか少女月刊誌にあまり触れてこなかったのでどうにも困るのが、同世代の友人が私にとっては謎なくらいに圧倒的共通言語として持っている「るろうに剣心」と「こどものおもちゃ」がまったく分からないことです…いや読めばいいんだろうけど、今私が読んで感じた何かと皆が子どもの頃にリンクして得たものって結局同じものにはならないんだろうなと思うので、たぶんこのままで行くんだろうと思います…
あっそうだその前中学生の頃は角川系のドラゴンジュニアとか読んでた忘れるところだった。モンコレナイトとかスレイヤーズとかオーフェンリウイとかああいう辺りの漫画が載ってました。聞いてびっくり、一回だけヴァンドレッドのヒビキを描いたハガキが載ったことがあるね。ヴァンドレッドWOWOW放送だから見れなかったのにね…中高生の若気の至りで絵を描いたんだろうね…PNも覚えてるけどもはや黒歴史だよね…

で今は、バンビ〜ノきっかけでスピリッツ読んで、マガジン読んでモーニング読んでアフタ読んで、あとはメロディとKISSとフラッパーと、目についたものという感じかな…どれもつまみ食い程度なんですが。今少年誌!熱い!っていうのは「エデンの檻」「AKB49」「GE〜グッドエンディング〜」で、今週から金田一の連載が復活するのでやっぱりマガジン楽しいです。あとはスピリッツの「電波の城」。女子アナの闘い・成り上がり記だと思ってた頃はさほど読んでなかったんですが、レムリア教団絡みになってから思わず見てしまっています…やっぱり宗教ってどこかにタブー感を関してしまうのか。
最近になって出会ったなぁ、と思うのは高尾滋谷川史子、おかざき真理、中村珍だなぁという印象。高尾さんは「人形芝居」10話の桃香の大ゴマ(史の『悲しくて』っていうモノローグが入ってるところ)があまりに鮮烈でページをめくって、っていうところから始まり、コミックスを集めるところまで。谷川史子はそれまでも読んでいたのだけれど、きれいで皆の感情がまっすぐであまりにまぶしくて、するするすると入り込んでしまった感じ。おかざき真理は亀さんのサプリっていう印象しかなくて全然触れてはいなかったんですが、ついこの間「&」で主人公の女の子の「触られて初めて自分の輪郭が分かる」的なモノローグのコマがやっぱり鮮烈で、食わず嫌い以前の無関心だった状態からの衝撃を受けて、今から掘り下げていこうかなぁと思っているところです。実は谷川史子とおかざき真理ってその話の中にセックスっていう肉体的接触の方法があるかないかの違いだけで、その感情を露わすことにてらいを持つ間もなく一生懸命生きている感じっていう点では表裏一体のものだったのかなって今になってちょっと考えています。珍さんは元々モーニング・ツー講談社)の羣青を見かけていていつの間にかIKKI小学館)に移籍していて(゜д゜)?!となってたりと最初は飛びとびだったのだけれど、あの小学館の句読点を打つ言葉の書き方とか、ご本人がツイッターで発言するものにわりとどこまでも軸があるんだろうと想像せざるを得ない感じとかが、一言一句読み違えたくないという気持ちにさせられて、早く羣青の下巻出ないかなぁ、一気に全部通して読みたいなぁという感じです。

とここまで書き連ねてきて漫画ってもはや自分の血脈なり軽い食べ物だったりエンターテイメントだったり日常、自分の内部に入りすぎてる感じで好きな漫画というのも難しいなぁと思ったんですが、誰かに語り継ぎたい、与えて静かにその人の中のものにしてほしいという意味を持つなら、柳沼行先生の「ふたつのスピカ」なんじゃないかなぁと思いました。前の「なぜ空は青いのですか」の質問のときに出した漫画ですが、宇宙を目指す高校生のお話。やっぱりそのときの回答と重なるんですが、宇宙を目指す物語の魅力として共通するのって、その途方もない行く先を目指す過程により自分の感情とか壁とかにぶつかっていく/しまうまっすぐな純粋さが透かされることだと思うのが私見で、スピカは本当にこの点について純粋にもほどがあると思うわけです。この話を、アスミを、府中野くんを数々の人を親子を好きでいたいなぁそう思える自分でいたいなぁという気持ちを湛えてしまう作品だと思います。