【嵐】撫で肩のカルテ。

・本編前の予告で心の準備もなく怪物くんが登場。私はどうも大野智×年下の女の子というシチュエーションが大好きらしくて(例:×のっち・×しおりさん(魔王))、海荷ちゃんの横顔にはすはすいたしました。たとえインド仕様の色黒でも。
相変わらず「Monster」が流れていたのですが、テロップが出ていたので実際映画主題歌もMonsterの様子。フリーターSPは果てない空だろうし、今年はもうシングル出ない…?!と思ったのですが、よくよく考えれば櫻井ドラマ主題歌の可能性が高かった。どうしよう。翔さんが執事メガネで歌ったり踊ったりしたら。

・知念ちゃんと山田くんが吹き替えてるスマーフの予告もあったのですが、(゜д゜。)私スマーフ怖い。
小さい頃に「怖い絵本」として刻まれた記憶がいかんのです。村のスマーフがあぶに刺されて皆黒スマーフになっていくんだ…。
というわけでひたすらうつむいて声だけ聞いてました。高木渉がいたのだけ分かる…。


・さて本編。
三日月が出てる松本の夜景から明けてゆく朝焼けの風景の合間に病院の様子。登場シーンから一止先生の撫で肩が超絶目立ちすぎる。
朝焼けの中で稜線の上立つハルさんが威風堂々としすぎてびっくりする。
映画中スクリーン全景を使ってよく松本の景色が映るし、あとエンドロールでも紅葉や町並みが映るんですが、そのパノラマは美しかった。話の中も実際の撮影時期も9〜10月ということで、次第に涼しくなっていく空気が綺麗だったのかもしれません。やっぱり四季っていいよねぇ。
神様のカルテ、っていう題字がわりと小さいのがなんとなく意外。

・CMのときから思ってたんだけど、あんまり一止先生の喋り方がすごく風変わりって感じはしませんでした。ぼそぼそっと喋ってはいるんだけど。思うに私自身が元々アニメで育ってきたわけで、二次元には割合そういう文語調のキャラクターでもなんでもいるわけで。だから声優さんのような発声でないとしっくりこないのかもしれない。あと、ほんとに風変わりなキャラクターだったら小児科の子にも構わずにあの口調で話すんだろうけど、一止先生は「どうしたの?」って子ども対応になるし、上司や大学病院の人なんかには常識的な態度だし。
だから面白かったのは、同期看護師の東西さんとの絡み\(*´∀`*)/ (`・3・´)東西…って呼び捨てにするのも萌えたし、「私は妻がある身だから手はつけんでよろしい」のかけあいが楽しかったです。診療所で電話切られたところは客席のおいちゃんが笑ってた。同期だけど、そして同期だからの適度なほっとき感は、ハルさん相手よりむしろ何のフィルターもかかってない素の一止の対応っぽくて好きでした。
あと終わった後で本屋に寄って確認したんだけど、小説だと地の文も全部一止の口調なのが映画では再現されないからその辺りが薄味に思えたのかも。
まぁ実際、一止が三次元の人間になり、また作品をファンタジーとして描かない以上は、そういうキャラクター性を埋めてしまうのは良かったんだと思います。

・一止さんおにぎりもぐもぐしてんのかわいい。
・新人看護師役の朝倉あきちゃんがすらっとして背が高くて細っこくていかにも「現代っ子」っていう体形でかわいかった。

・神社にお参りするハルの後ろ姿が時々入るんだけど、雨の日、傘が少しくる…って回るのがかわいかった。
というか、そういう単純にかわいいって思うのとは別に、ハルさんの衣装はそれこそCMで見るあおいちゃんそのままのようで、そういうがんばりすぎてもいないのにかわいい「無意識でちゃんと女性ができる」女の人がいて、しかも写真家っていう自分の考えで歩いていくような仕事をやっていて、しかも結婚してて旦那さんを精神的に受け止めてるなんて、そんな女の人がいるとしたらずるいと…思う…。
これはむしろあおいちゃん自身も、ハルは非現実的でいい、ファンタジーでいい、と思って演じているからなのだろうけども。結婚記念日を忘れてた一止を怒らない、っていうところの対応も、器が大きい、っていう話じゃなくて、ハルさんの場合心は器ではなくて、みずうみっていう感じだなぁ。海ではない。海みたいに波が立つわけでなくただ湛えてる感じ。
私もはや、ハルさんのことは一次元の存在だと思うことにした。なんていうか、二次元以上に存在しない感じの存在っていうか…。

・神社に2人でお参りするときの横顔は必ず左から。2人の結婚指輪が揃って見える。
・男爵ダンディいいいいー!(゜д゜)
・ハル、男爵、学士殿で並んで歯磨きしてるシーンかわいい。あんね、男性2人は思いっきし歯ブラシ突っ込んで頬に動きが出てるのに、真ん中のハルさんはその小顔の中で小さく小さく歯磨きをしてるのがかわいかった。
ここで「ほうほう、今使われていない水色というか薄緑というかのコップに入った歯ブラシが一止先生のものなのですね…」と目を光らせたのだが、一止先生が歯磨きをするシーンが出てこなかった。なんたる失態!

西岡徳馬さんを見ると、「慎くんのパパ…」と思わずにはいられない。
・あと柄本さんやら砂糖ミルク入れまくりの要潤が出てくるので尚更一止先生の変人度が薄まってる印象。柄本さん存在感ありすぎる。3人で飲んだ後の帰りに2人で会話してて貫田先生だけが映ってるのってどういう意図の演出だったんだろう。

・加賀さん演じる安曇さんが本庄病院の一止のところに入ってきたときに音声だけで入る「こんにちは」が、顔が一瞬火照るくらい美麗だった。例えるなら、漫画でその後声の主が現れて、主人公が見入って頬を染める流れの演出のような。実際驚いて見入りはしますけども。
っていうのを感覚として感じていたら、パンフレットでのご自身の発言でまさに「安曇さんにとって一止先生との出会いは最後の恋だったという解釈で演じることにしたんです。だから、探して探してようやっと一止先生の前に『こんにちは』と入っていくシーンが非常に核になる。」というものがあって。それをまぐれでも捉えられた自分の感覚がすごく嬉しかったし、それを感じさせるほどの加賀さんの気持ちの力がすごいのだと思う…。

・学士殿旅立ちのところは、少し唐突だったな…。尺の関係があるにしても、本を読むシーンもないまま燃やすシーンが出てくるし、学士殿が弁が立つなり博学なりっていう印象付けが乏しいまま突如「実は大学生なんかじゃないんです」って言われちゃうし…(´・ω・`)
お友達とも言ってたんですが、小説ではもう少しいろいろあった御嶽荘内での繋がりの描写が少なかったのが残念でした。こういうのは映画とは別キャストのドラマ企画が立ちあがったときにでもやってもらえればいいよ…と勝手なことを言う私。

・ここで床に桜を描くのに這っている一止を下から撮る構図があって、そのときの唇が毒々しいくらいつやっつやしてた。少し明りが暗かったから単純に赤っていうより色味もなんとなく、…いや、なんていうか毒々しかった。
って毒々しいのワードを発したらお友達に超笑われた\(^0^)/

・病院の椅子に座って首後ろに曲げて寝てる一止さんを顎の方から頭の方へ撮っていくアングルがあったんだけど、そのとき映ったまつげがまごうことなく店で売ってるつけまつげのレベルだった。あの人のまつげ作り物なんじゃねぇの。あんなのがもう30になるなんて…そんなの絶対おかしいよ…。

・一止先生の医学生時代からの8年間を知ってる御嶽荘住人に嫉妬。上の人に怒られ泣き、患者さんを看取って泣き、動物実験で泣き、それを見せたくなくて門の前で泣いてるとか。ばっちり知られているではないかあなた。

・「仏像をつくっているのではない、木の中の仏を掘り出しているんだ」それなんて仏師一真ガラスの仮面

・安曇さんのために早出するとき暗がりでパジャマを脱ぐ一止さんの下はタンクトップ。
・カステラ一番電話は二番、三時のおやつは文明堂ーカステラを知らない一止さん。

・一止さん…(・Д・`)@安曇さんが亡くなった後玄関先で泣く一止さん。泣ける人って、素晴らしいと思う。とても、人間だ。

・ラスト、耳打ちのシーン。雑誌でよくよく「演出上聞こえない台詞なのに、あおいちゃんはちゃんと言葉を言ってくれて嬉しかった」と言っていたので、あぁ、観客の皆様のご想像にお任せします、なパターンかな…と思っていたら、突如細君のからだを気遣いだした
まさかの…まさかの赤ちゃんパターン…!えっこれ原作にはなかったですよねむしろ小説読んだときは「(゜д゜)この夫婦キスどころかハグのシーンすらない!おんなじ布団に寝てるかも分からない!こんな!こんな何十年も連れ添って分かりあった穏やかな老夫婦みたいなのがいるもんか。゚・(´Д`。)・゚・うわーん」状態だったのが、まさかのハルさん懐妊です。なんたることだ…一止…道明寺に続いてこのオチか…
上でハルさんのこと一次元って書いたけど、なんていうか、榛名姫って、…処女懐胎できそうです…
しかし、安曇さんを看取り病院に残ることを決めたハイライトに対しての答えのように、亡くなった人に対して生まれてくる命の予感として、このラストはひとつの映画の終わりとしては良いのだと思います。
ただこれ2はできないよね…ZEROスピンオフで「続編の話が来たらどうしますか?」に対して「ちょっと預からせてください」って言ってたけど、赤ちゃんがまだお腹の中にせよちょうど生まれるところにせよ幼児にせよいることで、小説とは話そのものが別になってくるよね…?いや、2はまだ読んでないんですけど。
ともあれ、櫻井・あおいのお子さんだったら非常に童顔のくりっくりした子が生まれるでしょうね…うん。


幸い私は健康そのものでほとんど病院とは縁がないし、親も元気なんですが。最初に出てきた田川さんが61歳と親の行く末としてそう遠くない年齢であったり、度々出てくるリカちゃんのような小さな子がずっと入院してたりと、そういう、現実に繋がってくることを考え始めるといろいろ難しいです。
ただ、一止さんのように泣いてくれる医師もいる。そう思うとそれは希望のような気もします。
翔さん、お疲れ様。私は、あなたには限られた人の前で構わないので、泣ける人であってほしいです。